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美由貴さまのご逝去をお悼み申し上げます

NPO法人愛知カウンセリング協会

理事長  吉野  要

当協会の発足より長年にわたり理事をお勤めいただいておりました水野美由貴理事が、去る平成28年11月19日、ご逝去されました。

同年6月頃に病気が発覚し療養のため、当協会例年の夏のワークご参加を辞退されました。例年ワークには事務局の重要なスタッフとしてご尽力いただき、参加者からも信頼をされておられましたので、残念というお声も多くいただきました。

そのわずか半年後突然ともいえるご逝去で、私たちも大きな衝撃を受けております。長年当協会の活動を主として支えていただいた父親高橋幸夫先生の落胆はいかがかばかりかとご推察いたします。先生からの気丈な訃報案内によれば美由貴さん本人のご意志による家族葬ということで、故人を知る多くの方々も会葬参加をご遠慮させていただきました。

思い返せば、美由貴さんは父親からのカウンセリングの御薫陶を受け、はっきりとしたスタートは大学の卒業論文からだと思われます。小学校教員として歩みの基盤にはカウンセリングマインドがしっかりと根付き、それが彼女の柔らかな資質と相まって、多くの児童に慕われてきました。しばしば発表された学会の実践報告では、確かな成長の足跡をたどることができました。美由貴さんからは「子供たちといるのが楽しい」とか「私幸せ」という言葉がしばしば聞かれ、いかにもそれを深く味わっておられるようでした。

また父親への尊敬の念からか、父が参加する研修会にはいつも付き添い、かいがいしく娘としての気配を感じさせるだけでなく、自らも積極的に研修を深められました。その一端として、海部地方で教員を対象としたカウンセリング研究会を長年中心となって主催されてきました。

登山にも興味を持ち息子さんと熊野古道を数日かけて歩いたり、母親と一緒に念願の富士山にも登頂されました。海外のアルプスにもトレッキングに足を伸ばしたりもしました。時間があるときはダンスにも興味を示され、定年後は熱心に汗を流されていたようです。

このようにアクティブな美由貴さんが病魔にとりつかれるというのは全く心外であり、運命の理不尽さを強く感じざるを得ません。まだまだやりたいことがいっぱいあったろうにと、残念で仕方がありません。しかし、美由貴さんの人生を振り返ってみると、案外充実したものではなかったかとも思われます。一方で、今ある私たちの生を振り返る大きな機会を、美由貴さんから与えていただいたような気もしております。私たちは美由貴さんからいただいたものに応えるべく、一層の研鑽に励みたいと思います。

当協会への数々のご尽力を感謝申し上げると共に、心からご冥福をお祈りいたします。

投稿日: 2017年1月30日 カテゴリー: ブログ

28年度ワークショップを終えて

連日の猛暑の中、あいち健康の森でのワークショップが終了した。この時期、会館でのサービスは冷房と思ってか、かなりきつめで時には寒ささえ感じることもあった。しかも、室内のコントロールが全く効かない中、自分の健康のコントロールが課題。

今回のワークでは、例年になく大きな変化があった。第1は参加者の内11名が大学生で初参加という若さの風。もう一つは、直前の体調不良で高橋幸夫世話人の不参加。これにより、参加者から茫然自失の声が会場に満ちた。さらに、渡辺事務局長の体調不良によりグループが持てないとの表明により世話人もパニック寸前。とりあえず午前での理事会で担当グループの変更など、やはり右往左往し落ち着かないままでの全体会。

こうした不安を抱えた中での船出だったが、終了した今となっては、参加者の積極的な意欲に助けられて、おおむね成功裏に終えることができた。

大学生の多くは末武世話人のグループで活躍し、旧参加者は一人だけ。若いメンバーに囲まれて大喜び。大島世話人のエンカウンターでも大学生からエネルギーの刺激を受けて、波動も変わった。一番ショックを受けたミニカンでは、高橋世話人とは全く違った稲葉世話人から、新しい切り口での展開が見られ、それなりに充実したものが得られた。江口世話人のドリームワークは、結果的にドリームよりもさまざまな問題に取り組んで、人の深さを感じさせる体験を得た。心配された渡辺世話人の体調も何とか持って、基礎グループも維持できた。

今回のワークでは、世代交代と新しい風が特徴だった。誰もが例年通りと思い込んで参加したが、意外な展開で例年通りが壊され、それぞれが自立の覚悟と新たな取り組みへの決意を余儀なくされた。その決意はそれなりに充実した時間をもたらす結果となり、さらには自分への確かな信頼を得る貴重な体験であった。

参加者からの反省にまだ目を通す機会には恵まれていないが、1世話人としての勝手な自画自賛でした。

メンターあるいは父元型について

臨床活動を根底で支える「メンター(精神的指導者)」と呼ばれる精神的支柱となるイメージがあります。それはユング心理学では父元型と近似の概念と思われます。個人的には大学・大学院当時のそれぞれの指導教官、最初の職場である精神病院の上司、教育分析の師匠、そして父の五人が該当します。既に鬼籍に入った人も多く、直接の関係が希薄になった人も多くなりました。私自身が生きていく上で距離を取る必要を覚えて、そうなりました。中には当初、かかわっていた時のイメージから大きく外れていった人もいます。

臨床道を極める上で、内なる対話を続ける相手として、これらメンターの投影を受ける役割として彼らは機能しており、現実の(あるいは生きていた当時の)その人たちのイメージとは異なり、私の内的世界で彼らは独自に変容を遂げます。現実には疎遠となった人が夢の中で、背中に受けた大きな傷をそれこそ丁寧になめながら私を癒やし、瀕死の私を蘇生してくれました。あるいは最後は二度童子(老人性痴呆)となり、私に救いを求める目をしていた情けない姿を露呈した父が、私が生涯で最大の危機を迎えたときに夢に現れ、モーゼのように雄々しく山頂に私を導き、指針を提示する姿として、私の魂に直接、呼びかけてきました。

心理療法の奥義として、こうしたヌミノース=聖なる次元の体験が私を臨床家として機能するように導いており、私は静かにそれと向き合うことを日常としています。日常の臨床場面でも、日々、こうした現象と向き合い続けていますが、それらはその内実を正確に伝えることが困難なほどに魅惑的であり、臨床の醍醐味です。私はその本質を次の世代に口伝で伝える天命を背負っていると自負しており、それに挺身したいと思っています。

副理事長 江口 昇勇

夏のワークのアンケート結果から感じたこと

愛知カウンセリング協会事務局

27年度のワークショップには、全部で39名の方が参加してくださいました。毎年参加してくださる方もあり、久しぶりの参加の方や、初めての参加の方もありました。こうした皆さんの想いに支えられて、今年もワークショップを実施できたことが、何よりもうれしいし、感謝の気持ちでいっぱいです。

皆さんが、自分なりの課題や目的、願いを持って参加してくださったことが、文章を読むと伝わってきます。その想いにお答えできたかどうかを常に確かめながら、これからもワークショップを企画していきたいと思っています。

次に、具体的な項目について、感じたことをお伝えします。

  1. 最後の全体会については、やった方がいいと感じた方と、やらない方がいいと感じた方の二つにはっきりと分かれました。それぞれの想いが伝わってきました。来年度どうするかについては、3月の理事会でよく話し合って決めたいと思っています。どちらになっても、ご協力くださいますようお願いいたします。
  2. 各グループでは、さまざまな動きが生まれました。縁あって出会うことができたメンバーと、世話人が一緒になって、その時、その場でしか味わえない体験を創り上げていくことが出来たのではないかと思いました。
  3. 自主研修については、プラザホテルの都合で、今年初めてロビーで実施しました。不便に感じたり、違和感を持ったりした方もありましたが、来年も同じ場所になると思います。楽しく交流できる場所になるように、一緒に工夫していきましょう。
  4. 事務局の活動については、行き届かないところもあったと思いますが、一つ一つ改善していきたいと思っています。遠慮なくご要望をお伝えください。なお、ワークショップの参加費ですが、赤字にならないようにするために、現状が精いっぱいの金額です。ご協力をお願いします。
  5. プラザホテルの施設や食事等についてのご要望は、関係の方にきちんとお伝えして、来年のワークショップで生かしてもらえるようにしたいと思っています。

最後に、参加された皆さんが考えたことや感じたことを、丁寧にアンケートに書いてくださったことに対して、心から感謝をいたします。

来年のワークショップでも、また、お会いできるとうれしいです。

投稿日: 2015年11月29日 カテゴリー: ブログ

今年のワークショップを終えて

三泊四日のワーク「時間が経つのがとても早かった」という感想です。{ドリームワークとイメージ体験}という取っ掛かりにくいテーマのため毎年、参加者は限定的で、とても贅沢な時間を与えてもらっています。今年は参加メンバーの中にたまたま鍼灸師とYOGA講師の方々が加わっていただきましたので、セッション中でその知見や実践を随時、導入してもらいました。そのお陰で辛気臭くなる<夢や自分史を振り返っての自己探求>の間々でリラックスし、身体の声を尋ねながらの展開となりました。私自身思ってもみなかった新しい流れを通過、ワークショップはもっと自由自在に展開して良いのだという確信を得ました。

インナートリップ(内的旅)を自在に飛行するためには自由なこころと身体の動きがあって初めてこころや魂が自由になり、そこからイメージが湧出するものだと感じました。刺激を求めて戸外に出る、あるいは描画法や小説・詩・写真等を媒介としたセッションを導入することも試行したいなと思いました。昔、京都で「ファンタジーグループ」を体験しました、そこでは内なるイメージを拡充することを目指していたように思います。こころや魂が活き活きと動き出す、その瞬間、瞬間を共有することで響き合うものがあることを改めて実感した今年のワークです。

雑感

愛知カウンセリング協会とかかわってもう何年も経ったように思います。当初はメンバーの方に誘われて(「頼まれて」というのが正直な印象です)、受身的に関与してきました。ところが月日を経る中でこころに微妙な変化が生じてきました。それはこの場を居心地の良いこころの「居場所」と感じるようになってきたことです。誰もが自分の存在感を味わえる場を持ちたいと思っています。それは家庭であったり、職場であったり、友との語らいの場やときどき訪れる居酒屋の一隅であったりもするのでしょう…。

年に一回のワークショップでの出会いですが、お馴染みの顔ぶれに接した時、懐かしさやお元気でなによりという感慨を味わうようになったのです。社会の複雑化や人間関係の希薄化が顕著になりつつある現在、人と人とが真剣に向き合う場は希少になっています。私たちはその場を守り続けることにエネルギーを注いでいますが、同時にその作業こそが自分自身の居場所づくりに貢献していると感じるこの頃です。

また、夏に皆様にお会いできることをこころから楽しみにしています。

投稿日: 2015年3月11日 カテゴリー: ブログ